2018.12.26
超高齢化社会の不動産売買
業務多忙で、更新が久しぶりになってしまいました。ありがたい事ですね。
年末になり今年一年を振り返ってみましたが、今年は例年以上に「相続案件」「高齢者の方」の売却相談が多かったです。
今年、相談を受けた案件をご紹介させていただきます。
①『孤独死案件』都内のワンルームマンションに一人でお住まいだった90歳の女性の方が室内でお亡くなりになりました。死後約1ヶ月で発見されたという事です。相続人である姪御さんは対処に困っていらっしゃいましたが、特殊清掃とリフォームをご提案させていただき、無事、ご売却する事が出来ました。お亡くなりになった方はキャリアウーマンの先端をいっていたような優秀な方という事でしたが、誰にも看取られずに逝ってしまった現実を見て、とても複雑な心境になりました。せめて苦しんだ時点で誰かに知らせる手段があればと思います。
②『地方の介護施設へ転居』奥様を早くに無くされ長年独り住まいだった高齢の男性の方が地縁がまったくない地方の高齢者向け介護施設へ転居されました。行政書士様からの御依頼でしたが室内はゴミや荷物が散乱して内見出来るような状態ではありません。リフォーム費用も高額になる為、マンション買取業者様に購入いただきました。ゴミや不要な荷物、家具の処分は勿論の事、リフォームも買取業者様負担となりましたので、売主様の御負担も無くスムーズに売却する事が出来ました。売主様にも大変、喜んで頂けました。
地縁がまったくない地方の高齢者向け介護施設へ転居された理由はというと、首都圏の施設は費用が高すぎて年金だけでは払えなく、やむなく地方の施設を選択されたそうです。慣れない土地が負担にならなければよいのですが。
他にも多数の高齢者関連の案件がありましたが、今後ますます増加する一方でしょう。不動産業界では「リバースモゲージ」や「終身賃貸住宅」等の高齢者向け商品・物件が出てきました。
世界的にも経験したが事が無い超高齢化社会を日本が迎え、ハード・ソフト両面での高齢者が安心して住める住宅の供給が必要となっています。